
はじめに
「もし私が鳥だったら、空を飛べるのに」「もっとお金があれば、新しいスマホを買えるのに」のように、現実とは違う仮定を表す表現を学びましょう!
これは仮定法と呼ばれ、実際には起こっていないことや現実とは反対のことを想像して述べるときに使います。
仮定法は英語の中でも特に重要な文法の一つ。日常会話でも「〜だったらいいのに」という表現はよく使いますよね。しっかりマスターしましょう!
仮定法とは?
「直説法」と「仮定法」の違い
英語には直説法と仮定法という2つの「法」があります。
| 法 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 直説法 | 事実・現実を述べる | If it rains, I will stay home.(雨が降ったら、家にいます。) |
| 仮定法 | 現実と違うことを仮定する | If it rained, I would stay home.(雨が降れば、家にいるのに。)※実際は降っていない |
仮定法のポイント
仮定法では、動詞の形を1つ過去にずらすことで「現実とは違う」ことを表します。
| 時制 | 直説法 | 仮定法 |
|---|---|---|
| 現在の話 | 現在形 | 過去形 |
| 過去の話 | 過去形 | 過去完了形 |
この「時制のずれ」が仮定法の大きな特徴です!
仮定法過去(現在の事実に反する仮定)
基本の形
If + 主語 + 動詞の過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形
「もし今〜だったら、…するのに」という意味で、現在の事実と反対のことを仮定します。
例文で理解しよう
現実: I don't have a car.(私は車を持っていない。) 仮定法: If I had a car, I would drive to school. (もし車を持っていたら、学校まで運転するのに。)
現実: I am not rich.(私はお金持ちではない。) 仮定法: If I were rich, I would travel around the world. (もしお金持ちだったら、世界中を旅行するのに。)
be動詞の仮定法
仮定法過去では、be動詞は主語に関係なく were を使うのが正式です。
| 主語 | 直説法(現在) | 仮定法過去 |
|---|---|---|
| I | am | were |
| he/she/it | is | were |
| you/we/they | are | were |
例文:
-
If I were a bird, I could fly in the sky. (もし私が鳥だったら、空を飛べるのに。)
-
If he were here, he would help us. (もし彼がここにいたら、私たちを助けてくれるのに。)
-
If she were my sister, I would be very happy. (もし彼女が私の姉妹だったら、とても幸せなのに。)
注意: 口語では was も使われますが、テストでは were を使いましょう。
would / could / might の違い
| 助動詞 | 意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| would | 〜するだろう | 意志・推量 |
| could | 〜できるだろう | 能力・可能性 |
| might | 〜かもしれない | 弱い可能性 |
例文:
-
If I had more time, I would read more books. (もっと時間があれば、もっと本を読むだろう。)
-
If I had wings, I could fly to school. (翼があれば、学校まで飛んで行けるのに。)
-
If I studied harder, I might pass the exam. (もっと勉強すれば、試験に受かるかもしれない。)
I wish + 仮定法過去
基本の形
I wish + 主語 + 動詞の過去形
「〜だったらいいのに」という現在の願望を表します。
例文で理解しよう
現実: I don't have a dog.(私は犬を飼っていない。) 願望: I wish I had a dog. (犬を飼っていたらいいのに。)
現実: I can't speak French.(私はフランス語を話せない。) 願望: I wish I could speak French. (フランス語を話せたらいいのに。)
現実: It is raining.(雨が降っている。) 願望: I wish it weren't raining. (雨が降っていなければいいのに。)
I wish の使い方
| 現実 | I wish + 仮定法 |
|---|---|
| I don't know her name. | I wish I knew her name. |
| He isn't here. | I wish he were here. |
| I can't swim. | I wish I could swim. |
| She doesn't love me. | I wish she loved me. |
I wish と I hope の違い
| 表現 | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|
| I wish | 〜だったらいいのに | 現実と違うこと(叶わない願望) |
| I hope | 〜だといいな | 実現可能なこと |
例文:
- I wish I were taller.(もっと背が高ければいいのに。)← 今は背が低い
- I hope it will be sunny tomorrow.(明日晴れるといいな。)← 実現可能
If I were you(もし私があなたなら)
基本の使い方
If I were you, I would ...
「もし私があなたの立場なら、〜するだろう」という意味で、アドバイスをするときによく使います。
例文
-
If I were you, I would apologize to her. (もし私があなたなら、彼女に謝るだろう。)
-
If I were you, I would study harder for the test. (もし私があなたなら、テストのためにもっと勉強するだろう。)
-
If I were you, I wouldn't buy that expensive bag. (もし私があなたなら、あの高いバッグは買わないだろう。)
アドバイスの表現として
「If I were you」は直接的な命令よりもやわらかいアドバイスになります。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| You should apologize. | 謝るべきだ(直接的) |
| If I were you, I would apologize. | もし私なら謝るだろう(やわらかい) |
仮定法を使った重要表現
as if / as though(まるで〜のように)
as if や as though の後に仮定法を使うと、「まるで〜のように」という意味になります。
主語 + 動詞 + as if/though + 主語 + 動詞の過去形
例文:
-
He talks as if he knew everything. (彼はまるで何でも知っているかのように話す。)← 実際は知らない
-
She looks as if she were a model. (彼女はまるでモデルのように見える。)
-
He acts as though he were the boss. (彼はまるで上司であるかのように振る舞う。)← 実際は上司ではない
without(〜がなければ)
without を使って仮定法の意味を表すこともできます。
Without + 名詞, 主語 + would/could + 動詞の原形 = If it were not for + 名詞, ...
例文:
-
Without water, we couldn't live. (水がなければ、私たちは生きられないだろう。) = If it were not for water, we couldn't live.
-
Without your help, I would fail. (あなたの助けがなければ、私は失敗するだろう。) = If it were not for your help, I would fail.
If only ...(〜でさえあれば)
If only は I wish より強い願望を表します。
If only + 主語 + 動詞の過去形
例文:
-
If only I had more money! (もっとお金があれば!)
-
If only I could fly! (飛べさえすれば!)
-
If only she were here with us! (彼女がここにいてくれさえすれば!)
仮定法の if の省略
倒置による省略
仮定法では if を省略して、主語と動詞を倒置することがあります。 フォーマルな表現や文語で使われます。
| if あり | if 省略(倒置) |
|---|---|
| If I were rich, ... | Were I rich, ... |
| If he had known, ... | Had he known, ... |
| If she should come, ... | Should she come, ... |
例文:
-
Were I a bird, I could fly. (もし私が鳥だったら、飛べるのに。) = If I were a bird, I could fly.
-
Were it not for your help, I would fail. (あなたの助けがなければ、失敗するだろう。) = If it were not for your help, I would fail.
例文で練習しよう!
実際の例文で仮定法の使い方を確認しましょう。タイピング練習で体に染み込ませてくださいね。
例文1
If I had enough money, I would buy a new computer. (もし十分なお金があれば、新しいコンピューターを買うのに。)
→ 仮定法過去の基本形。現在お金が足りない状況。
例文2
If I were you, I would talk to him about the problem. (もし私があなたなら、その問題について彼と話すだろう。)
→ アドバイスを与える定番表現。
例文3
I wish I could speak English as fluently as you do. (あなたのように流暢に英語が話せたらいいのに。)
→ I wish + could で「〜できたらいいのに」。
例文4
If she knew the truth, she would be very surprised. (もし彼女が真実を知っていたら、とても驚くだろう。)
→ 現在の事実に反する仮定。
例文5
I wish I were taller so that I could play basketball better. (バスケットボールがもっと上手にできるように、背が高ければいいのに。)
→ I wish + were で現実と違う願望を表現。
例文6
If I lived near the station, I could walk to school every day. (もし駅の近くに住んでいたら、毎日歩いて学校に行けるのに。)
→ could で「〜できるのに」という可能性を表現。
例文7
He talks as if he knew everything about the project. (彼はまるでそのプロジェクトについて何でも知っているかのように話す。)
→ as if + 仮定法過去で「まるで〜のように」。
例文8
If only I had more free time to spend with my friends. (友達と過ごすもっと自由な時間があれば!)
→ If only で強い願望を表現。
例文9
Without your support, I would not be able to finish this work. (あなたのサポートがなければ、この仕事を終えられないだろう。)
→ without を使った仮定法表現。
例文10
I wish it were not raining so we could go to the park. (雨が降っていなければ、公園に行けるのに。)
→ I wish + were not で「〜でなければいいのに」。
よくある間違い
間違い1:仮定法過去で現在形を使ってしまう
❌ If I have more money, I would buy a car. ✅ If I had more money, I would buy a car.
仮定法過去では、if節の動詞は過去形にします。
間違い2:be動詞で was を使う
❌ If I was you, I would apologize. ✅ If I were you, I would apologize.
仮定法では be動詞は were を使うのが正式です(テストでは were を使いましょう)。
間違い3:主節で will を使ってしまう
❌ If I had wings, I will fly. ✅ If I had wings, I would fly.
仮定法の主節では would/could/might を使います。will は使いません。
間違い4:I wish の後に will を使う
❌ I wish I will be rich. ✅ I wish I were rich.
I wish の後は仮定法(過去形)を使います。
間違い5:直説法と仮定法を混同する
❌ If it rains tomorrow, I would stay home.(混在) ✅ If it rains tomorrow, I will stay home.(直説法) ✅ If it rained now, I would stay home.(仮定法)
直説法(事実・可能性)と仮定法(現実と違う仮定)を区別しましょう。
間違い6:the way how を使う
❌ I wish I knew the way how to solve this. ✅ I wish I knew how to solve this. ✅ I wish I knew the way to solve this.
the way と how は一緒に使えません(関係副詞で学習済み)。
直説法 vs 仮定法 まとめ
見分け方
| 種類 | if節 | 主節 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 直説法 | 現在形 | will + 原形 | 実現可能な仮定 |
| 仮定法過去 | 過去形 | would + 原形 | 現在の事実に反する仮定 |
例文で比較
直説法(実現可能):
- If it rains tomorrow, I will stay home. (明日雨が降ったら、家にいます。)← 雨が降る可能性がある
仮定法過去(現実と反対):
- If it rained now, I would stay home. (今雨が降っていれば、家にいるのに。)← 実際は降っていない
まとめ
今回は仮定法を学びました。
仮定法過去の基本形
- If + 主語 + 動詞の過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形
- 「もし〜だったら、…するのに」(現在の事実に反する仮定)
be動詞の仮定法
- 主語に関係なく were を使う
- If I were a bird, I could fly.
I wish + 仮定法過去
- 「〜だったらいいのに」(現在の願望)
- I wish I had more time.
重要表現
- If I were you, I would ... (もし私があなたなら)
- as if + 仮定法 (まるで〜のように)
- without + 名詞 (〜がなければ)
- If only ... (〜でさえあれば)
注意点
- 仮定法過去は「過去の話」ではなく「現在の事実に反する仮定」
- will ではなく would/could/might を使う
- be動詞は were を使う
次回は原形不定詞を学びます。make, let, help などの動詞の後に続く不定詞の形をマスターしましょう!
関連記事
【中学英語】There is/areと疑問詞をマスター!「〜がある」「どこ・何・いつ」の言い方
There is/are構文と疑問詞(what, where, when, how)を使った疑問文を解説。「テーブルの上に本があります」「どこに住んでいますか?」など、便利な表現が身につきます。
【中学英語】this/thatと所有格をマスター!my・your・his・herの使い方
指示代名詞(this, that)と所有格(my, your, his, her, our, their)の使い方を解説。「これは私の本です」「彼女のバッグは青いです」など、物を指したり所有を表す表現が身につきます。