
はじめに
「母は私に部屋を掃除させた」「私は彼女が歌うのを聞いた」のように、誰かに何かをさせる・誰かが何かをするのを見る/聞くという表現を学びましょう!
これらの表現では、原形不定詞(to のない不定詞)を使います。
通常の不定詞は「to + 動詞の原形」ですが、特定の動詞の後では to を使わずに動詞の原形だけを使います。使役動詞(make, let, have)や知覚動詞(see, hear, watch など)と一緒に使う重要な文法です!
原形不定詞とは?
不定詞の2つの形
| 種類 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| to不定詞 | to + 動詞の原形 | I want to go. |
| 原形不定詞 | 動詞の原形のみ(toなし) | She made me go. |
原形不定詞を使う場面
原形不定詞は、以下の動詞の後で使います。
| 動詞の種類 | 動詞 | 意味 |
|---|---|---|
| 使役動詞 | make, let, have | 〜させる |
| 知覚動詞 | see, hear, watch, feel, notice | 〜するのを見る/聞く/感じる |
| help | help | 〜するのを手伝う |
使役動詞(make, let, have)
使役動詞とは?
使役動詞は「誰かに何かをさせる」という意味を表す動詞です。
使役動詞 + 目的語 + 原形不定詞
「(目的語)に〜させる」という意味になります。
make(強制的に〜させる)
make は「(強制的に)〜させる」という意味です。 相手の意志に関係なく、させるニュアンスがあります。
make + 人 + 動詞の原形
例文:
-
My mother made me clean my room. (母は私に部屋を掃除させた。)
-
The teacher made us write an essay. (先生は私たちに作文を書かせた。)
-
The movie made me cry. (その映画は私を泣かせた。)
-
Don't make me laugh! (笑わせないで!)
let(許可して〜させる)
let は「(許可して)〜させる」という意味です。 相手がしたいことを許可するニュアンスがあります。
let + 人 + 動詞の原形
例文:
-
My parents let me go to the party. (両親は私をパーティーに行かせてくれた。)
-
Please let me know your answer. (あなたの答えを教えてください。)← 私に知らせてください
-
Let me help you with your homework. (宿題を手伝わせてください。)
-
She let her son play video games. (彼女は息子にビデオゲームをさせた。)← 許可した
have(〜してもらう)
have は「〜してもらう・させる」という意味です。 依頼や指示のニュアンスがあります。
have + 人 + 動詞の原形
例文:
-
I'll have him call you back. (彼に折り返し電話させます。)
-
She had her assistant send the email. (彼女はアシスタントにメールを送らせた。)
-
Can you have someone fix this computer? (誰かにこのコンピューターを直してもらえますか?)
make / let / have の違い
| 動詞 | 意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| make | 〜させる | 強制・無理やり |
| let | 〜させる | 許可・させてあげる |
| have | 〜させる/してもらう | 依頼・指示 |
例文で比較:
-
My mother made me eat vegetables. (母は私に野菜を食べさせた。)← 嫌がっていたけど食べさせられた
-
My mother let me eat ice cream. (母は私にアイスを食べさせてくれた。)← 食べたかったので許可してもらった
-
My mother had me go shopping. (母は私に買い物に行ってもらった。)← 頼まれた
知覚動詞(see, hear, watch, feel, notice)
知覚動詞とは?
知覚動詞は「見る・聞く・感じる」など、五感で知覚することを表す動詞です。
知覚動詞 + 目的語 + 原形不定詞
「(目的語)が〜するのを見る/聞く/感じる」という意味になります。
see(〜するのを見る)
see + 人/物 + 動詞の原形
例文:
-
I saw him cross the street. (私は彼が通りを渡るのを見た。)
-
Did you see her leave the room? (彼女が部屋を出るのを見ましたか?)
-
We saw the sun rise over the mountain. (私たちは山の向こうから太陽が昇るのを見た。)
hear(〜するのを聞く)
hear + 人/物 + 動詞の原形
例文:
-
I heard someone knock on the door. (誰かがドアをノックするのを聞いた。)
-
She heard him say goodbye. (彼女は彼がさよならと言うのを聞いた。)
-
Did you hear the baby cry last night? (昨夜、赤ちゃんが泣くのを聞きましたか?)
watch(〜するのを見る・観察する)
watch + 人/物 + 動詞の原形
例文:
-
I watched the children play in the park. (私は子供たちが公園で遊ぶのを見ていた。)
-
We watched the plane take off. (私たちは飛行機が離陸するのを見た。)
-
She watched him cook dinner. (彼女は彼が夕食を作るのを見ていた。)
feel(〜するのを感じる)
feel + 人/物 + 動詞の原形
例文:
-
I felt the ground shake during the earthquake. (地震の間、地面が揺れるのを感じた。)
-
She felt something touch her shoulder. (彼女は何かが肩に触れるのを感じた。)
-
I felt my heart beat faster. (心臓がより速く鼓動するのを感じた。)
notice(〜するのに気づく)
notice + 人/物 + 動詞の原形
例文:
-
I noticed him leave the room quietly. (私は彼が静かに部屋を出るのに気づいた。)
-
Did you notice her smile at you? (彼女があなたに微笑むのに気づきましたか?)
知覚動詞のまとめ
| 動詞 | 意味 |
|---|---|
| see | 〜が…するのを見る |
| hear | 〜が…するのを聞く |
| watch | 〜が…するのを見る(注意して) |
| feel | 〜が…するのを感じる |
| notice | 〜が…するのに気づく |
原形不定詞と現在分詞(-ing)の違い
知覚動詞では両方使える
知覚動詞の後には、原形不定詞だけでなく**現在分詞(-ing形)**も使えます。
| 形 | 意味 |
|---|---|
| 動詞の原形 | 動作の全体を見た/聞いた |
| 動詞-ing | 動作の一部を見た/聞いた(〜しているのを) |
例文で比較
原形不定詞(動作全体):
- I saw him cross the street. (彼が通りを渡るのを見た。)← 渡り終わるまで見た
現在分詞(動作の一部):
- I saw him crossing the street. (彼が通りを渡っているのを見た。)← 渡っている途中を見た
もう一つの例:
-
I heard her sing a song. (彼女が歌を歌うのを聞いた。)← 一曲全部聞いた
-
I heard her singing a song. (彼女が歌を歌っているのを聞いた。)← 歌っている途中を聞いた
help の使い方
help は特別!
help は使役動詞と似ていますが、原形不定詞でも to不定詞でもどちらでも使えます。
help + 人 + 動詞の原形 ← アメリカ英語で多い help + 人 + to + 動詞の原形 ← イギリス英語で多い
どちらも正しく、意味は同じです。
例文:
-
She helped me carry the boxes.
-
She helped me to carry the boxes. (彼女は私が箱を運ぶのを手伝ってくれた。)
-
Can you help me find my keys?
-
Can you help me to find my keys? (鍵を見つけるのを手伝ってくれますか?)
help の他の使い方
help + 動詞の原形(人を省略)
-
This book will help improve your English. (この本はあなたの英語を向上させるのに役立つでしょう。)
-
Exercise helps reduce stress. (運動はストレスを減らすのに役立つ。)
受動態での to の復活
使役動詞の受動態
使役動詞 make を受動態にすると、原形不定詞が to不定詞に変わります。
| 能動態 | 受動態 |
|---|---|
| make + 人 + 動詞の原形 | be made + to + 動詞の原形 |
例文:
能動態:
- My mother made me clean my room. (母は私に部屋を掃除させた。)
受動態:
- I was made to clean my room by my mother. (私は母に部屋を掃除させられた。)
もう一つの例:
能動態:
- The teacher made us write an essay. (先生は私たちに作文を書かせた。)
受動態:
- We were made to write an essay by the teacher. (私たちは先生に作文を書かされた。)
知覚動詞の受動態
知覚動詞も受動態にすると、to不定詞または現在分詞を使います。
| 能動態 | 受動態 |
|---|---|
| see + 人 + 動詞の原形 | be seen + to + 動詞の原形 |
| see + 人 + -ing | be seen + -ing |
例文:
能動態:
- I saw him enter the building. (私は彼がビルに入るのを見た。)
受動態:
- He was seen to enter the building. (彼はビルに入るのを見られた。)
let の受動態
let は受動態では使いにくく、代わりに be allowed to を使います。
能動態:
- My parents let me go to the party. (両親は私をパーティーに行かせてくれた。)
受動態:
- I was allowed to go to the party by my parents. (私は両親にパーティーに行くことを許された。)
例文で練習しよう!
実際の例文で原形不定詞の使い方を確認しましょう。タイピング練習で体に染み込ませてくださいね。
例文1
My parents always make me do my homework before dinner. (両親はいつも夕食前に宿題をさせます。)
→ make + 人 + 原形不定詞で「〜させる」。
例文2
Please let me know if you have any questions about this. (これについて質問があれば、教えてください。)
→ let me know は「私に知らせてください」の定番表現。
例文3
I saw a beautiful bird fly across the blue sky. (私は美しい鳥が青い空を横切って飛ぶのを見た。)
→ see + 目的語 + 原形不定詞で「〜が…するのを見る」。
例文4
She heard someone call her name from behind. (彼女は誰かが後ろから自分の名前を呼ぶのを聞いた。)
→ hear + 目的語 + 原形不定詞で「〜が…するのを聞く」。
例文5
The funny movie made everyone in the theater laugh. (その面白い映画は映画館の全員を笑わせた。)
→ make + 人 + 原形不定詞、物が主語でも使える。
例文6
My teacher helped me understand this difficult math problem. (先生はこの難しい数学の問題を理解するのを手伝ってくれた。)
→ help + 人 + 原形不定詞(to understand でも可)。
例文7
I watched the children play soccer in the park after school. (私は放課後、子供たちが公園でサッカーをするのを見ていた。)
→ watch + 目的語 + 原形不定詞で「〜が…するのを見る」。
例文8
Don't let the dog run out of the house when you open the door. (ドアを開けるとき、犬を家から走り出させないで。)
→ let + 目的語 + 原形不定詞で「〜に…させる」(許可)。
例文9
I felt the cold wind blow through the open window last night. (昨夜、冷たい風が開いた窓を通って吹くのを感じた。)
→ feel + 目的語 + 原形不定詞で「〜が…するのを感じる」。
例文10
We were made to wait outside for over an hour in the rain. (私たちは雨の中1時間以上外で待たされた。)
→ 受動態では be made to wait と to が復活。
よくある間違い
間違い1:使役動詞・知覚動詞の後に to をつける
❌ My mother made me to clean my room. ✅ My mother made me clean my room.
❌ I saw him to cross the street. ✅ I saw him cross the street.
使役動詞・知覚動詞の後は原形不定詞(toなし)を使います。
間違い2:受動態で to を忘れる
❌ I was made clean my room. ✅ I was made to clean my room.
受動態では to が復活します。
間違い3:let と make を混同する
❌ Please make me go to the party.(強制の意味になる) ✅ Please let me go to the party.(許可をお願い)
make は「強制」、let は「許可」のニュアンスです。
間違い4:help の後に for をつける
❌ She helped for me carry the boxes. ✅ She helped me carry the boxes.
help の後には for は不要です。
間違い5:知覚動詞の -ing と原形を意識しない
- I saw him cross the street. → 渡り終わるまで見た
- I saw him crossing the street. → 渡っている途中を見た
意味の違いを意識して使い分けましょう。
原形不定詞のまとめ表
| 動詞の種類 | 動詞 | 構文 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 使役動詞 | make | make + 人 + 原形 | (強制的に)〜させる |
| let | let + 人 + 原形 | (許可して)〜させる | |
| have | have + 人 + 原形 | 〜してもらう | |
| 知覚動詞 | see | see + 人 + 原形 | 〜が…するのを見る |
| hear | hear + 人 + 原形 | 〜が…するのを聞く | |
| watch | watch + 人 + 原形 | 〜が…するのを見る | |
| feel | feel + 人 + 原形 | 〜が…するのを感じる | |
| notice | notice + 人 + 原形 | 〜が…するのに気づく | |
| その他 | help | help + 人 + 原形/to不定詞 | 〜するのを手伝う |
まとめ
今回は原形不定詞を学びました。
原形不定詞とは
- to のない不定詞(動詞の原形のみ)
- 使役動詞・知覚動詞の後で使う
使役動詞
- make + 人 + 原形:(強制的に)〜させる
- let + 人 + 原形:(許可して)〜させる
- have + 人 + 原形:〜してもらう
知覚動詞
- see/hear/watch/feel/notice + 人 + 原形
- 「〜が…するのを見る/聞く/感じる」
help の特別ルール
- help + 人 + 原形 でも help + 人 + to不定詞 でもOK
受動態での注意
- 受動態では原形不定詞が to不定詞に変わる
- I was made to clean my room.
原形不定詞 vs 現在分詞(-ing)
- 原形:動作の全体を見た/聞いた
- -ing:動作の一部・途中を見た/聞いた
次回は接続詞の発展を学びます。so that, in order to, because of など、より複雑な文をつなぐ表現をマスターしましょう!
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